2011年 09月 05日

病院の鳥さん達の意外な働き

今日もすっぽり高気圧に覆われた一日、最高気温は16℃だったようです。

整形外科の予約は10時半から。10時前に家を出ようと門を開け、郵便受けを見ると、QE病院からの手紙です。
何かと思ったら、8月24日、QE病院で診察をしてくれたペイトリ先生からホームドクターへ宛てた診察所見の手紙の控えをこちらに送ってくれたものでした。
ホームドクターへは、このように報告を入れるような習慣になっているんですね。

どうも、ホームドクターという制度自体に慣れていないので、ロトルア病院へ紹介されて以来、一度電話で話をしただけで、まったくホームドクターとは会っていないです。
挨拶と報告をしたい気はありますけど、会えば診察料が必要、それなりの出費になりますしね…。

急いで内容を読むと、今までの経過、懸案事項として左足付け根の痛みの事。
『MRIを見た限りでは、壊死の可能性は低く、大腿骨頭部の骨髄液の流出による痛みのように思われるが、整形外科の診察を待つ』というような事が書かれていました。
また、『重大な股関節痛とも違う』とも。

非常に丁寧な文章で報告されていました。

なんだ、やれば出来るんじゃん…。
っていうかね、これ、もっと早くにこっちに知らせてくれたら、どれだけ安心できたことか?
整形外科の診察直前に読んでも、ほとんど意味ないです。

そんなんで、急いで家を出てロトルア病院へ。
以前と同じ正面玄関から入りますが、診察病棟などが新築されました。

そう、NZでは、工事を全部終えてから新装オープンということはあり得ません。
こちらの人は、完成するまで待っていられないんです。
新しい受付への出入口が出来る前に、旧入り口から病人にとっては、とっても長い道のりを経て、やっと出来立ほやほやのロビーに到着です。
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写真が小さくて分かりにくいと思いますが、正面奥は工事中なんですよ。

左側が診察病棟になります。
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すごい!
いかにも病院という感じになりました。
そのまま天井を見上げると、
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ガラスルーフ♪
とっても気持ちいい空。
…が、しかし、待てよ。
今は春の柔らかな日差しですから気持ちいいですが、夏の強烈な陽射しでここに居たら、余計に具合悪くなるんじゃないでしょうか!?
プジョーのガラスルーフは紫外線・赤外線カットですけど、この屋根はそんなようには見えないですし…。
まあ、NZ人はやわな日本人と違ってタフですから、良いのかな!

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そしてこちらが、新受付になります。
受付スタッフも、いつになく生き生きと、嬉しそうに働いています。
「畳と病院は新しい方が良い」ですよね♪

整形外科の先生は、初めての先生。
昨年、左足裏を疲労骨折した時に診てくれた先生とは違います。
NZ人のとても感じの良い先生。

先生曰く、
『昨日、ドクター・ペイトリから電話がかかってきて、きみの容態についていろいろ話をしたよ』
うーん、ペイトリ先生、いい先生じゃないですか。
誰が鶏って言ったんだ♪

PCに入っているMRI画像を見ながら、説明をしてくれます。
その前に、その画像と一緒に、放射線科からのレポートも、横から一緒に眺めて読んでみました。

驚いたことに、放射線科の人、ちゃんと8月9日のMRIデータと、4月20日に撮影したMRIデータとを比較検討してくれているんです。
これは意外。
またしても、「なーんだ、やれば出来るんじゃん…。」

4月20日時点では、両足付け根の筋肉、全体が弱っていて、「浮腫んで」いるんです。
それが、8月9日の画像では、ほとんど腫れ、浮腫みは引いていますが、左足付け根のみ、まだ膨れているんです。
浮腫んでいる部分が、MRI画像では白く写ります。

筋肉はいったん壊死すると、このように浮腫むんだそうです。
萎縮すると思ってました。
そういえば、入院した時は、右手はパンパンに浮腫みましたから、あれと同じでしょうか。
腐ったら膨らむのと同じ様なことなのかな?

8月10日にちらっと聞いた、水が溜まっているということではなかったようです。

この浮腫んでいる筋肉、英語では、
iliopsons muscle と呼ぶそうですが、日本語では、
腸腰筋 なんですって。

で、この腸腰筋、調べてみると、これほどか!ってくらい、たくさん出てきます。
腰痛と、とても関係しているようですし、スポーツ選手、特に短距離走選手にとって、重要な筋肉なんだそうです。
腿の上げ下げですね。

画像素材というページで、分かりやすい絵を見つけましたので、ご覧ください。
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赤丸で囲っている文字が腸腰筋ですが、腰椎から大腿骨を結ぶ筋肉の総称です。
ちょっと分かりにくいですが、左側に説明されているのが、腸腰筋。この筋肉は、上から下までの長い部分全部です。
右側に赤い四角で囲っている、大腰筋と腸骨筋と書かれている2つの筋肉がありますが、この2つを合わせて、腸腰筋と呼びます。

つまり、背骨・骨盤と足に挟まれながら、それぞれを結びつけている筋肉ですね。

腸腰筋の浅層には鼠径靭帯(赤線の所)があり、深層には恥骨があります。
この2つが作るトンネルの中を腸腰筋は動いています。

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こちらの絵で、赤丸で囲っているのがトンネルのイメージです。
大腰筋と腸骨筋を合わせた腸腰筋がはっきり分かると思いますが、この筋肉が白い部分を通っています。
恥骨上枝の上端を腸恥隆起 と呼びますが、腸恥隆起 と鼠径靱帯は腸骨筋膜で結び付けられています。
これを腸恥筋膜弓、英語では、iliopectineal arch と呼びますが、赤丸で囲った中の白い部分になります。

腸腰筋が腫れていると、足や腰を動かした時、この部分に引っ掛かりますよね。
これが痛みとなって現れている、要はそういう話のようなんです。

ここまで、ほとんどの方が流し読みされたと思いますが♪

そんな訳で、心配していた壊死ではありませんでした。
骨は問題ないそう。
筋肉だけの問題です。

こういう状況になること自体、珍しいことだそうで、その点は心配な様子で話されていました。
しかし、皮膚筋炎自体、珍しい病気なんですから、先生が珍しく思っても、別に不思議は無いことですよね…。

骨に異常ないと分かりましたので、とっても安心です。
つまり、動かしても大丈夫という事です。

今まで、動かしていいのか、悪いのか?
それが分からず、いつ、「ボキッ」といくか、不安な中で、動いたり寝たりの毎日でしたから。

先生は早速、金曜に、理学療法科の予約手配もしてくれました。
これからリハビリです。

…が、しかし、またまたちょっと待てよ。
リハビリ、5月終わり、リハビリ病棟から病院の勝手な都合で追い出され、その後、内科病棟の3人部屋に押しこまれ、理学療法士も来なくなってしまいました。
そして盗難にまで遭い、事後処理などで疲れて、自主リハビリもやめてしまい、その数日後に追い出されるように退院でした。

あの時、リハビリ病棟に残ったまま、ちゃんとリハビリを続け、あと1ヶ月くらい入院を続けていれば、この左足痛は出なかったのではないか?

この3ヶ月は、何だったたんだ?

さらに、放射線科、良いレポートを書いてくれてますが、この発行日付は20日なんです。
MRIを撮ったのは8月9日。
10日ちょっとも経っていますが、それは良いとしても、20日の時点で、こちらにも知らせてくれていたら、つまり、ドクター・リチャード・ニューベリーからでも、ドクター・ペイトリからでも良いんですけど、なんで患者に連絡寄越さずに、さらに2週間以上も待たせるのか…。

あー、この病院の鳥さんたちは、働いているのか遊んでるのか!?

原点に戻って、これが、NZライフですね。
スローライフとオブラートで包む人達、NZで病気になるのは命がけですよー♪

そういえば、昔から、足が遅いのが自慢?でした。
運動会は大嫌いでした!
長距離や水泳は好きなんですけどね。
足が遅いのは、この腸腰筋が、自分の場合、弱いのかな?
もし、ボルトだったら、皮膚筋炎にかかっても、足はまったく問題ないでしょうね、きっと!

これから腸腰筋のストレッチやトレーニングを勉強して、歩けるようにならないと。

という事で、整形外科の次の診察は、1ヶ月後となりました。

理学療法科の予約受付をしてから、病院を出ます。
外には、
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Bell 222B
ベル・トリプルツー
なかなか美しい姿です♪
タウポから飛んできたレスキューヘリがお休み中でした。

駐車場を出て、新しい建物を撮ろうと、裏側に回ります。
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先程、この1階に居ました。
すぐ右向こうは、以前居たリハビリ病棟になります。
こちらから右を見ると、
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お馴染みの景色になりますね。
入院中、何度も眺めた、オヒネムツとロトルア湖の眺めです。

このままこちら側から病院を出て、クイラウ公園でストップ。
この写真を撮らないと。
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シャクナゲですよ!
多分、ロトルアで一番大きなシャクナゲ。
春先には、これを撮らないと落ち着きません♪
もう、満開の時期は過ぎていますけど、向こう側は見事ですよね。
クリックの大きな画面でご覧ください。(CLICK on photo)
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トゥイも中で遊んでいました。
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でも、病院の鳥さん達に影響されて、真面目に姿を見せてくれませんでした♪

帰りにカウントダウンで買い物です。
店の中と外で、友達2人とばったり会いました♪
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昨晩メンチカツを作ったのですが、ソースが無かったのでウスターソースと、ちょうど良い中濃やとんかつソースが無かったので、オタフクソースを買いました。

そう、このウスターソースを選んでいた時ですが、棚から取ってトローリーに入れたら、まったく知らないおばさんが横から、
『そう、このソースが一番美味しいのよ♪ この隣のソースは味が少し薄くてよくないわ。やっぱりこれよね♪』
と、親しげに話しかけてきます。
こちらのスーパーで買い物してると、こうやって知らないおばさんから話しかけられることが、何度かありますよ。
こういうのは、こちらのとっても良い所ですよね♪

昨晩、メンチカツを、レトルトカレーと一緒に食べました。
ソースが無かったのもありますけど、メンチカレーにもしたかったんです。
使ったのは、実家から、カレールーと間違って送られた!インド風ケララカレー。
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このレトルトカレー、とっても美味しかったですよ。
メンチカツは必要なかったです!
日本で読んでる方、今度このカレー、スーパーで買ってみてくださいね。

メンチカレー効果で、今朝の体重は63.5kg!
これから筋肉つけるため、タンパク質たくさん摂らないといけないですよね。

プレドニゾン20mg
オメプラゾール約10mg
アザチオプリン175mg
カルシウム600mg

今日から、次のペイトリ先生の受診までの間、プレドニゾン20mgが続きます。
その後、さらに減らすことが出来るよう、21日の血液検査でCKが良い値になりますように。

明日は外科の診察です。
今度は、胃ろうの撤去!
どうか、こちらも今週中に上手く進みますように。
さ、これから昨日の残りのメンチカツにソースをかけて食べます☆彡

by masaya-iwata | 2011-09-05 19:37 | 闘病


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