2011年 04月 26日

筋生検とお別れ・・・、そして♪

昨晩から朝方まで、外は土砂降りでした。
2時間毎にトイレに目が覚め、さらに建て付けの悪い建物は盛大な雨音です。
ちっとも眠れない夜を過ごし、眠たい朝を迎えました。

朝ご飯には昨日のおにぎりも。
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そして果物も。
とっても美味しかったのですが、この2,3日で喉がさらに悪化しています。
喉の筋肉が低下するのも、皮膚筋炎の症状の一つです。
痰が絡んでも切れず、飲み込むのもさらに力が必要で、気管に食べ物が入らないよう、常に咳が出るようになってしまいました。
朝ご飯も一苦労で、これだけの量を1時間かけて食べ終わりました・・・。

そういえば、連日、体がきついことを書いていますが、これは同情を引こうと思っている訳では、もちろん、ありません。
わざわざ苦しいことを書くのは見苦しいと、重々承知していますが、皮膚筋炎という疾患の、毎日の記録という意味で状態を記しています。
今現在、同じ病気に苦しんでいる人、将来同じ皮膚筋炎にかかってしまった人の参考にもなればという思いからです。
不快に思われるかもしれませんが、ご理解お願いいたします。

寝不足と朝ご飯の重労働で、歯磨きをしてから部屋着に着替え、先生が来るまで休もうと思ったら、看護師さんが薬を持ってきて、さらにこれから検査に行きますって。

えー、いきなり!

もう、がたいの良い、マオリのお兄ちゃんも、ベッドを運びに来てくれています。
急いでパソコンを引き出しに片付け、処置用のガウンに着替え、ベッドごと部屋から連れ去られました♪

向かったところは手術室。
人生初めて、手術台に寝ころびます。
見上げる世界は、テレビドラマで見た世界・・・。
担当は中国系の男性医師、担当事務ナースはフィリピンの若い男性。
手術室では、マオリのおばちゃんナースが助手のようにしていました。

10時頃に手術室でしたが、これが、ものすごい段取りの悪さ。
何しろ、私に、「サンプル採るのはどっちの腕?」なんて聞いてくるんですから・・・。

「多分右腕のはず。こっちから悪くなったし、主治医もそう言っていたと思う。」と答えたのですが、手術台に寝ていると、「書類には左腕って書いてるけど・・・?」と、自信なさそうに問いかけられます。

「それじゃ念のため、主治医に聞いてみて」って返事しました。
おいおい、大丈夫かぁ・・・?

しばらく後、「あなたが正しかった!」と、OKマークで彼から返事。
どうやら間違いなく、右腕で良かったそうです。

麻酔技師の、白人NZ人のおじさんは、やたらに日本語で話しかけてくれます。
「馬耳東風、私の日本語、ちょっと変ねぇー」ですって。

電子辞書まで持ち出して、「私は麻酔技師です」なんて説明してくれました。
きっと、リラックスさせてくれようとしていたんでしょう。

そんなこんなで、雑談、和やかな雰囲気で・・・?腕に局所麻酔の注射。
これが、ちくっ、ぐいーって感じで、ちょっと痛かった。

そうそう、何してるかっていうと、バイオプシー (biopsy)、日本語では、生体組織診断(生検)。
筋繊維の壊死と再生の状況を詳しく調べるため、腕から筋肉のサンプルをえぐり出すんです・・・。

そう、治療じゃないんですよね。
単に検査なんです。
手術と言ってもね。

これって、きっとすごい簡単な処置ですよね。
それにしては、なんだか時間がかかっています・・・。
途中で、ずきんと痛みが走りました。
様子で分かったのか、「お、注射を足そう」って事で、さらにまた、ちくっ、ぐいーの麻酔追加。
左手握りしめて我慢していたら、もう一人のぽっちゃりNZ人ナースさんが、左手を優しく両手で包んでくれました♪
これ、結構ポイントですよね。

そんなこんなで終了。
えぐられた右腕の筋繊維は、発泡スチロールの箱にドライアイスと共に入れられ、これからハミルトンまで運ばれます。
そしてデータ分析なんでしょう。
週末前には結果が分かるのかな?

部屋に戻され、やっと撮影♪
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テレビドラマで見るような、イソジンみたいな赤い消毒液がたっぷり付いてます。
縫った上からガーゼなので分かりませんが、いくつか血が滲んでました。
これ以上、左手が上に上がらないので。

それにしても、この矢印、わざわざ目印で付けなくたって、右左、間違えませんよねぇ・・・。

お昼に行こうとしたら、先生チームが、初めて見るリーダー先生とやって来ました。
主治医の人は居ないようです。
とりあえず、体の状態を説明。
明日退院って事はなさそうですが、やはり様子を見て帰れるようならその内にとか・・・。
とりあえず今は、ろれつの回らない喉のために、入院続けてボイストレーニングしましょうって話し。

・・・。
ボイストレーニングなんてまだ良いんですけど、考えたら、入院するからには何かをしないといけないんですよね。
「安静が必要だから入院する」っていう理屈ではないんです。
「安静なら自宅でも大丈夫」ってのがNZ流なんでしょう。
まあ、入院の方が、今の状態では圧倒的に楽ですから、なるだけここに居る理由付けを見つけたい。
そんな感じでしょうか・・・。

そして、明日QEホスピタルに行くのか?聞いてみました。
行くなら、友達に運転を頼まないといけません。
しかし、この新しい先生、「分からない」って・・・。
聞いてみるって話でしたが、結局今日はその後、先生は現れず、明日以降の予定はちっとも分からない状態です・・・。

ランチは、
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シェパーズパイ。
コッテージパイとも呼ばれる、挽肉の煮込みの上にマッシュポテトをのせてオーブンで焼いたイギリス料理。
シェパーズ、羊飼いの意味です。忙しい羊飼いの簡単料理が由来とか。

食後、ぐったり疲れて寝ようと思いましたが、やはりステロイドの副作用で眠れません。
寝るのも面倒になったので、昨日友達が貸してくれた、日本のドラマ、「検事・鬼島平八郎」を見始めました。
家ではPCでDVDを見る事なんてありませんが、なかなかこういう所で見るのも良いものでした。
Dynabook、活躍です♪

夕飯の5時前、とってもお世話になった友達が最後のお別れの挨拶に来てくれました。
明日、日本に帰国なんです・・・。
途中まで、スローな夕飯に付き合ってくれました。
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メニュー忘れてしまった。
ビーフシチューみたいな感じ。
途中、牛肉が喉に詰まって、真剣に息が止まるかと思いました・・・!

話したいことはたくさんあるんですが・・・。
ブログを偶然読んでくれていたのが縁で、ひょんな事からこんなにお世話になることになり。
とても大切な存在となりました。

大げさな別れは苦手だからと、「それじゃ、またね!」と、ダイニングからいつものように気軽に帰って行きました。
握手だけはしましたが、お礼を言い切れないです。
今度は日本で、きっと元気な姿で会いに行きますから、その時を楽しみにしていてくださいね。
日本での再スタート、頑張ってね!
本当に、どうもありがとうございました。

今日はシャワーを浴びられないので、のんびり更新作業を始めました。
これで今日の〆だなと思っていたのですが、なな、なんと、今晩もまたドアに人影が♪

もしかしたら明日退院か?なんて言われていましたし、QEホスピタルへ行くとすると運転手が必要なので、ちょうど明日が休みという友達にお願いしていました。
それが、急に仕事が入ってしまったからと、わざわざ仕事帰りに寄ってくれたんです。

そう、途中経過は携帯テキストで知らせていましたが、こちらも明日の様子はまったく分からずなので、「何とかなるから大丈夫だよ」と。
ラウンジでコーヒー飲みながら話していたら、ななな、なんともう一人登場♪
昨日来てくれた友達が、またひょっこり来てくれました。

そう、もし明日運転手必要だったら連絡するからという話もして、面会時間の終わる8時にお別れでした。
あ、記念写真って事で、一人は「顔出しのりのり」でしたが、一人は恥ずかしがっていたので、後姿だけ登場してもらいました♪♪
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仕事終わってお疲れのところわざわざ来てくれて本当にありがとう。
そして、家族が日本から来てる最中なのに、わざわざ「差し入れ」持参で来てくれて♪
もう、とっても感激です♪

「もう遅くなっちゃったから、明日、ゆっくり食べるね、ありがとう」なんてお礼を言って別れたんですけど、作りたてのほかほか弁当なんですよね。
部屋で撮影した後、
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とっても美味しそうだし、食べちゃおうと、1個が2個、3個と・・・。
しっとり風味のだし巻き卵と韓国風お好み焼きかな?チジミ?みたいな感じのおかずも、おにぎりもとってもとっても美味しい♪
部屋で一人ゆっくり食べれば、喉も大丈夫です。
40分くらいかけて、大事に味わいながら、とてもありがたく食べました。
何より、心が元気になります♪♪

少しは明日にも残しておこうと、
でも、こんなに食べちゃいましたよ!
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どうもありがとう!

腕の麻酔が切れてきて、夕飯時にパナドールを飲みましたが、今晩大丈夫かな。
いや、おにぎりパワーでへっちゃらでしょう。
今日も幸せ病人生活でした。
皆さん今日もありがとう☆

by masaya-iwata | 2011-04-26 19:33 | 闘病


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